2023-11-14

羽毛布団のように軽くて暖か、肌触り最高のキッドモヘア靴下。

3年前に出会ってからあまりの心地よさと暖かさに冬は絶対に手放せなくなりました。

1983年にカナダのサウスマウンテン村で希少で特殊な種類のアンゴラ山羊を4頭購入したテリッサ・ベジュロンが創始者のサーモヘアソックスです。はじめはアンゴラの毛をアパレルメーカーなどに販売していたそうですが、そのうちに赤ちゃん山羊のモヘアの傑出した品質に気が付き、ソックスにすることでその特性が生かされると靴下を作り出したのがはじまりです。

いや、もう本当にすごい、の一言。「履く羽毛布団」と呼びたい暖かさ。一生分買いだめしたいほどです。そのくらい快適。心地よい。

昨シーズンの終わりに、年々キッドモヘアの入手自体が困難になっており、本ロットで現行モデルは終了しメリノウールもブレンドするモデルに変更となる、とご連絡をいただきとても残念に思っていたのですが、やはり存続の望む声が大きかったのでしょうね。生産量を絞って継続できることになったと聞き本当に嬉しかった。あまりにも希少な赤ちゃん山羊のモヘアですから、生産量が限られるのは仕方がないことだと思います。

わたしは秋冬春と真夏以外のシーズンずっとこれを愛用しているので洗い替え用に何足か持っています。冬になるとこれを室内用に、出かけるときはモンゴルのウール靴下を、と2種類の靴下に頼りっぱなしですからね。うっかり他の靴下を身に着けるとつま先が冷えて仕方がないんです。

暖かいだけならばもしかすると他にも良い靴下があるのかもしれませんが、何が違うってさらさらの肌触りとふんわり包み込まれる感覚。それは、自分史上初の心地よさでした。お風呂上りにこの靴下に足を入れるのが楽しみで楽しみで…。サラッとしてかなりの快感です。

羽毛布団のように暖気をまとう感じなので暖かさでも「こんなにも違うのか!」という純粋に驚きましたが、何よりこの柔らかさ、肌触りの良さが未体験ゾーンだったのです。そして、足が浮いているかのように感じるふわふわに支えられている感じ。外履きに使うと足が疲れにくくなるんですよ。

…アンゴラ山羊、すごい。

しかも、生後1年未満の赤ちゃんから初めてとれるモヘアだけ、だなんて。か、かなりかわいそうな気もするけれど…。

わたしがシチリアに暮らしていたころ隣の家の実家がペコリーノチーズを作る羊飼いのおうちで、よく毛を刈るところを見学に行かせてもらっていました。あの、毛を剃られたばかりの羊というものほどこの世の中に哀れな姿はないですね。あまりにも不憫な姿なんです。

さっきまでふわっふわ(色は小汚いけど)モコモコして「ベエエ~~~、ベエエ~~~」とないていたのに、次の瞬間やっせやせで薄ピンクの肌があらわになった姿にされて、べ、ベエエエ………(心なしか弱弱しく聞こえる)と群れて身を寄せ合っている姿は哀れとしか言いようがない。

「痛いの?」と刈っているいるおばさんに聞くと「引っ張らなければ全然痛くないんだよ」と言われなんとなく安心したものでした。…と、話がそれましたね(笑)。


山羊の毛を刈るところは見たことがありませんが、まあ似たような光景なのでしょう。裸になった子ヤギに感謝しながら大切に使わなければ!!

そもそも、このモヘアがどんなに特別なものなのかと言いますと…。

アンゴラ山羊はもともとチベットやヒマラヤの高地などの寒冷地に生息していたヤギです。現在は、トルコ、アメリカのテキサス、南アフリカが世界の3大産地となっています。

そのアンゴラ山羊から刈られる毛を「モヘヤ」といいますが、「キッドモヘヤ」は生後1年未満の子山羊から刈初めて刈られる毛のことです。 通常よりも細く柔らかなモヘヤとして特に珍重されています。収穫量は極めて少なく、モヘヤグレードの中で最も柔らかく高価なものです。カシミアのような柔らかさとモヘアの強さを持ち併せます。

そのただでさえ希少なモヘアの、初断髪だなんて!だからこんなに細くてふんわりした毛糸になるのですね。ウールと違い何度洗ってもパイルがつぶれてフェルト状になることもなく、いつまでもふわふわのままなのにも驚きました。

モヘアは吸湿性も突出しています。つま先までパイル地なので足先もムレにくく、長時間靴で過ごさなければならない人や登山やウインタースポーツをする方へもおすすめです。ムレると汗で余計に足が冷えてしまうのです。しもやけに悩まされてきた方はぜひ一度お試しください。

誇張なく自分史上最高の体験、初体験の靴下でした。この靴下には誰もが感激してくれるはずです。

ご自分用にも、プレゼント用にもおすすめです。なかなかに値段の張るものですが、それだけの価値以上のものがあります。ものすごく丈夫で長持ちなので、安心してお選びください。

サーモヘアソックスはコチラから。
リブ編みのレギュラーソックス、黄色いラベルのゴムなし(ゆるくゴムは入っているのでずり落ちてくるほどではありません)、新たに丈が短めのアンクルソックスも加わり3種類となります。

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